ヒバの製材

こんにちは、新型コロナウイルスの影響でなかなか思うように仕事が出来ず、

 

苦しい日々が続きますね。

 

 

そんな中でも嬉しい楽しいことを探しながら、楽しく暮らしたいものです。

 

 

さて、先日ちょっとしたお家の修理にお伺いしてきました、

 

お家の修理、リフォームやリノベーションなどと言われますが、

 

実はとても難しいものです。

 

 

難しいというのは、先人が造った家にはその魂が宿っているからです。

 

もっと分かりやすい言い方をすると、先人の選ぶ素材、腕、癖、そして拘りが必ず入っているからです、

 

そして私達はその仕事をみれば、これがどの位の時間とお金をかけて造られたものかだいたい分かります。

 

 

なので、それに合うように修理をしなくてはなりません。

 

なんでもいいから、表面的に直してしまっては今後何年と経過した時、そこだけが早く痛む、

 

もしくはそこだけが長くもつ、ということになります。

 

 

言ってみれば、木で造られた物をプラスチックで作る訳にはいきませんよね?

 

逆にプラスチックの物を木で作ることもいけません。

 

 

 

前置きが長くなりましたが、今回の現場で使われていた木は、ヒバ材でした。

 

通常ですとヒノキを使う場所でしょうが、そこが先人の拘りだったのでしょう、

 

ですので、同じようにヒバ材を見つくろって製材します。

ヒバはヒノキ科の針葉樹で、別名アスナロ

 

明日はヒノキになりたい木でアスナロ、なんて言われますが、私はヒノキより優れた点も多い木だと思います。

 

 

ヒバを製材していると、それがよく分かります。

 

まずはその香り、独特の甘い香りといいすか、それとすぐ分かる良い香りがします、

 

そして色見は白く、木肌も独特です、木目は目立ちにくいので、化粧材としてとても美しいです。

 

 

そしてヒノキと決定的な違いはヒノキチオールの含有量でしょうか、

 

抗菌効果や、防虫防腐効果に優れたヒノキチオールですが、実は名前に似合わずヒノキには殆ど含まれません、

 

このヒバに多く含まれます、ですので家の土台等に使われることが多い木ですね。

 

 

欠点としては油分が少ないからか、ヒノキのような艶っぽさがあまりなく、

 

素手で触ると人の脂で手の痕が出てしまいます。

 

ヒバ材に触る時には必ず手袋をしましょう。

 

 

ヒバの香りに包まれながらの仕事はなかなか幸せな気分でした。